Pauly Shore 〜消えたコメディースター〜

ゴールデン・ラズベリー賞(最低新人賞、最低主演男優賞２回受賞、この１０年ワースト新人賞、今世紀最低男優賞）と素晴しい肩書きのコメディアンである。

日本で一体、何人の人間が彼の事を記憶しているのだろう？
ネットで検索しても、ごく僅か。筋金入りのアメリカンコメディマニアの方のサイト内にひっそりと佇む彼の名前。そう、「ポーリー・ショア」。
彼の全盛期時のアメリカでの人気がどれほどだったのかはリアルタイムで経験していないので分からないが、バイオグラフィーによると現在のアダム・サンドラー的な立ち位置(アメリカでの）であったと思われる。どことなく芸風も似ているし、愛嬌のある顔立ちも。MTVでホストを努めていた時期もあり、アメリカでの知名度は抜群であると想像できる。

「ポーリー・ショア」、彼の名前を耳にしなくなって、もう何年になるだろう？
彼の事を思い出す事は日に日に少なくなり、もう自分の記憶からは、ほぼ消えていた。
しかし再会は思わぬ形で訪れた。
ある日、用事で秋葉原の電器屋に行った。売り場のテレビから流れるMTVを眺めているとlimpbizkitの未チェックのビデオ(Break Stuff )*1が流れ出した。Snoop Dogg、Dr. Dre、EMINEM、KORNのジョナサンと豪華なカメオ出演が続くので画面に釘付けになっていた。
その瞬間は、あまりにも突然だった。”I KNOW FRED"と書かれたメッセージボードを持ったヒッピーファッションのオッサンが現れた。本当に不意打ちの様な一瞬だったが、見逃さなかった。ハッキリと確認した。紛れもなく彼だった。ポーリー・ショアの生存だけは確認された。（この話は1999年当時の物です。）

初めてのポーリー体験は「原始のマン」。

原始のマン [DVD]

（第13回、1992年度ゴールデン・ラズベリー賞　最低新人賞を受賞）

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カリフォルニア州エンシノ市。落ちこぼれ高校生のデーヴ（ショーン・アスティン）とストーニー（ポーリー・ショア）は、裏庭でプールの穴を掘っていたところ、そこから何と氷結した石器時代のクロンニョン人（ブレンダン・フレイザー）を発見。驚きつつも彼を蘇生させ、リンクと名付けたふたり組は、リンクを留学生に仕立てて高校に通わせるのだが…。原始人が巻き起こすドタバタ騒動を描くハイスクール・コメディ

この何とも言えない強烈なタイトルで記憶が蘇った人、手を挙げて！
今作が彼の日本で最初で最後の劇場公開作品である。(きっとこの先ないだろう)
共演者が未来のスター揃いで実に豪華。相棒のモテナイ高校生役でショーン・アスティン(ロード・オブ・ザ・リングのデブっちょホビットのサム)、原始人役でブレンダン・フレイザー。
この映画でのポーリーの役名は"stoney"。そのまんまじゃねーかって感じで納得の名前。
頭ごなしに、この映画、アメリカンコメディを馬鹿にしてるアナタ達、当然こういう細かい笑いも理解した上で馬鹿にしてるんだよね？
その後の学園コメディには必ずと言っていいほど"stoney"系キャラが登場する。
「待ちきれなくて… [DVD]」、「エンパイア・レコード [DVD]」にはモロ丸出しの"stoney"キャラが登場。その他にも挙げたらキリがない。
アメリカのコメディにソレ系のギャグは、お約束。日本ではOLにも人気だった「アリー・myラブ 」でも、"stoney"ネタのエピソードがあった。

カントリー・ファーム?招かれざる婿!?? [VHS]
ロスの大学生が、田舎で起こす騒動を描くコメディ。田舎娘のレベッカは、ロスの大学にやってきたが馴染めない。彼女に接近してきたのは、破天荒なバカ学生クロール。彼の指導で、レベッカはナウい女子大生に変貌。感謝祭に彼女はクロールをサウス・ダコタの自分の農場に招待するが、両親は娘の変わり果てた姿に愕然とする。おまけに、クロールはレベッカに突然プロポーズ。彼のおかげで、静かな田舎町に大騒動が広がる。

相変わらず、つかみどころに欠けるシュールな演技。「ビバリーヒルズ青春白書」のバレリー役で有名なティファニー＝アンバー・ティーセンが出てたらしいですね。

"イン・ザ・アーミー?こちら最前線,異常あり?【字幕版】" [VHS]
内容（「VIDEO INSIDER JAPAN」データベースより）
アメリカで熱狂的なファンを持つ、『原始のマン』のポーリー・ショア主演作。楽をして給料をもらおうと軍隊に入隊した男の、ドタバタ軍隊生活を描いたコメディ。

ほとんど内容覚えてない。恐ろしい黒人の上官の記憶がかすかに・・・
ブレンダン・フレイザーがカメオ出演。

陪審員だよ,全員集合!【字幕版】 [VHS]
（第16回、1995年度ゴールデン・ラズベリー賞　最低主演男優賞受賞）

内容（「VIDEO INSIDER JAPAN」データベースより）
『原始のマン』のポーリー・ショア主演の法廷コメディが登場! 帰る家がなくなったトミーは、政府が用意してくれるホテルに泊まりたいために陪審員になるのだが…。

未見。愛用のTSUTAYAから紛失の為。盗んだ奴、一歩前へ出ろ！

バイオドーム【字幕版】 [VHS]
（第17回、1996年度ゴールデン・ラズベリー賞　最低主演男優賞受賞）

内容（「VIDEO INSIDER JAPAN」データベースより）
環境管理の実験用に作られたバイオドーム。マクドナルドも煙草もMTVもないこのエコロジー・ドームに、バドとドイルのグータラ2人組が閉じ込められてしまった…!

共演はボールドウィン６兄弟の末っ子スティーブン・ボールドウィン。
けっこう面白かったと記憶している。ちなみにサントラも持ってたりする。

ボガス・ウィッチ・プロジェクト [DVD]

内容（「DVD NAVIGATOR」データベースより）
正月映画の中でダントツの話題をさらった『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』をパロディ化。‘2匹目のドジョウ’を狙った愚かな連中が、噂の森で行方不明になる。

まあまあだったかな。鼻水ドボドボ垂らすCGのシーンはウケた。

Pauly Shore is dead　http://www.paulyshoreisdead.com/

彼の最新作、監督も務めている。タイトルからして自虐的なセルフパロディー。
偽ドキュメンタリー作品。ゲストが超豪華。パメラ・アンダーソン、ヒルトン姉妹、
EMINEM、SNOOP DOGG、Dr. Dre、FRED DURST、アダム・サンドラー、クリス・ロック、
チャーリー・シーン、B-REAL、MARK McGRATH、ウーピー・ゴールドバーグ、ベン・スティラー、ショーン・ペン、ブリトニー、ジェリー・スプリンガー、Ja Rule、＆Jay Mews!!!
と、ものすごい顔ぶれ。アメリカでは公開は終わっている。日本には全く情報が入ってこなかった。あの「映画秘宝」ですら扱いがないなんて・・・

*1: http://launch.yahoo.com/ar-272424-videos--Limp-Bizkitビデオの１分３０秒辺りで登場。合計４回ほど現れる。それぞれ１秒に満たないので見逃さないように！後半にブリーフ一丁で腰をカクカクしてるのが彼